優しい香りと滑らかな口当たりの、
トロリと美味しいカスタードクリームの作り方を
解説します。
その前に、美味しくないカスタードクリームとは?
卵臭い とか、 ぺったりとノリっぽい とか。
カスタードクリームは、フランス菓子の世界では、
クレーム・パティシエール、つまり「パティシエのクリーム」と言います。
パティシエが気を付けるポイントをしっかりと抑えて、
家庭でも極上の味を目指しましょう
カスタードクリームの材料
出来上がり量 350g (シュークリーム 約10個分)の配合です。
卵黄 35g
グラニュー糖 42g
バニラビーンズ 1/2本
薄力粉 7g
コーンスターチ 7g
牛乳 182g
バター 5g
生クリーム(47%) 123g
グラニュー糖 14g
作り方
1 卵黄 にグラニュー糖を加え、ホイッパー(=泡だて器)でよくすり混ぜる。
2 薄力粉とコーンスターチをふるい入れる。
ホイッパーで混ぜ合わせる。
*グルテンを出さないよう、あまりグルグルと力いっぱいに混ぜない。
ホイッパーを小刻みに動かすつもりで。
3 鍋に牛乳とバニラビーンズを入れ、沸騰直前に温める。
4 2に加えて、混ぜ合わせたら、漉しながら鍋に戻す。
*さあ、次が大切!
5 強火にかけて、ホイッパーでしっかりと混ぜながら、
ツヤが出てるまで炊きます。
私は ジオプロダクトのステンレス製の行平鍋(直径18㎝)で作っています。
このように、底の部分が丸い鍋を使うと、ホイッパーだけで最後までカスタードを作ることができます。
(鍋については、あとで詳しく記します)
一般的な形の鍋の場合は、途中で一度鍋の底の縁に固まってきたカスタードクリームを、
ゴムベラで払ってください。(くっついている部分を外すようにするという意味)
そして再び、強火の上でホイッパーでせっせと混ぜ続けてください。
ホイッパーを使うことが重要です。 ゴムベラで混ぜるのはNG。
6 もったりとしたクリーム状になったら、そこで止めてしまう人が多いのですが、
そこで止めると、ノリっぽくて美味しくありません。
強火のまま、ふつふつとしっかり沸騰している状態で、勢いよくホイッパーを
グルグル回しつづけると、そのうちにカスタードがサラリとしてもったり感がなくなります。
ツヤも出ています。
これが良い状態です。
7 火を止めてバターを加え、ボールに移して急冷します。
(クリームにラップを密着させ、上から保冷剤で冷やし、ボールの底には氷水を当てる)
8 カスタードクリームが冷えたら、仕上げに泡立てた生クリームとあわせます。
*カスタードが冷えたとき、グミのような手で持てるくらいの固さが正解。
これをハンドミキサーを一番低速にしてさっとほぐします。
8秒くらい。 ほぐれるけれど、ブリンブリンとしたクリームのコシは抜かないでください
ハンドミキサーをずっとかけていると、コシが抜け、生クリームと合わせて食べると
卵臭い感じがします
9 47%の生クリームを9分立てにしたものを加え、ゴムベラで混ぜ合わせます。
カスタードの方が固い状態で混ざりにくいですが、ゴムベラだけで滑らかにツヤが出るまで
しっかり混ぜ合わせてください。 (この段階ではコシが抜けたような柔らかさになっても大丈夫です)
初心者は、ツヤが出るまで混ぜられないことが多いのですが、ゴムベラを駆使してツヤが出るまで
混ぜてください。 ココ大事
このとき、生クリームが十分に冷えていないと、混ぜているうちに摩擦で分離するので注意。
美味しく、滑らかなカスタードクリームの完成です
材料について、ご説明
バニラですが、実際には私はビーンズでなく、 バニラシーズペー
ストを使用しています。
マダガスカル産 ブルボンバニラですのでお勧めですが、
1kgなので一般家庭では多すぎですね。 スミマセン。
私はもう5回ほどリピートしています。 愛用してます。
(ざっと15万円
ご商売をされている方にはオススメですよ。
焼き菓子にもムース、クリームにも使えます
加える生クリームは、シュークリームには47%が、私は美味しいと思います。
(42%よりも) タカナシを使用してます。
お勧めの道具
♦ ジオ プロダクトの行平鍋。
ほんとイイです!
(アルミの行平鍋はNGですよ! クリームが灰色になります)
私は2つ持っていて15年ほど使っていますが、とても丈夫でよい品だと思っています。
やはりジオプロダクトの行平鍋を愛用している方がいるようで、ブログを見つけたので、
リンクしておきます。 (私が書く代わりに、読んでー
https://kpayas.exblog.jp/25014991/
♦ ホイッパーは、マトファーをそれこそ愛用していますが、ネット上で探してみますね。
ありました
家庭でしたら、30㎝でなくて25㎝が万能選手でお勧めなのですが、
「お菓子の森」のサイトで購入できました!
合羽橋で私も利用している品揃え豊富なお店です。
この値段でしたら、お勧めできます。
カスタードクリーム作りだけでしたら、ホイッパーにそこまで拘らなくても大丈夫ですが、
生クリームの泡立てはナッペや絞りの際、マトファーが超絶良いです
私は5本以上は持っていた類似の国産品をすべて処分し、マトファーで揃えています。
ということで、美味しいカスタードクリームで、美味しいシュークリームを作ってくださいね
<筆者: 洋菓子に関わる仕事を25年しています