30年来、気になっていたお菓子を作ってみました
ずっと気になっていたお菓子があります。
スイスの伝統菓子、
ツーガー キルシュトルテ。

名前を聞いたことがある方も、いらっしゃるでしょうか。
私がこのお菓子を初めて知ったのは、もう30年ほど前のこと。
けれど、どこか素朴で、見た目も華やかというわけではないこのお菓子に、なかなか手を伸ばす機会がありませんでした。
ところが今回、思いがけず「作ってみたい」と思うきっかけがありました。
見つけたのは、スイス・ドイツ菓子の伝統を受け継ぐパティシエの方のレシピ。
その方は、日本の洋菓子界にも大きな影響を与えたゴッツェ氏のお弟子さんで、ゴッツェ氏から受け継いだ伝統を今も大切に守っていらっしゃる方でした。
ゴッツェ氏は、スイス・ドイツ菓子を日本に広く紹介し、日本の洋菓子業界の発展にも大きく貢献された方。
私も20代か30代の頃に、ゴッツェ氏の講習を受けたことがあります。
とても美味しくて、そして講習内容も素晴らしく、感激したことを覚えています。
そんな記憶があるからこそ、今回その流れを受け継ぐレシピに出会ったことが、なんだかとても嬉しかったのです。
ツーガー キルシュトルテ
ゴッツェ氏の流れをくむレシピで、実際に作ってみました。
ツーガーキルシュトルテは、スイス・ツーク地方を代表する伝統菓子。
特徴的なのは、その生地の構成です。
マンデルマッセというアーモンドなどを使った厚めの生地を、ジャポネマッセというメレンゲの生地でサンドする。
この組み合わせが、なんとも独特。
私は今まで、ほかのお菓子ではあまり見たことがありません。

そして、今回もうひとつ惹かれたのが、バタークリームでした。
見つけたプロ用のレシピでは、バタークリームにビーツパウダーを加えて、ほんのりピンク色に仕上げていました。
これが、とても可愛い。
「こんなツーガーキルシュトルテなら、作ってみたい!」
そう思ったのが、今回の試作の始まりです。
ビーツパウダーは一般にはあまり手に入りやすい材料ではないので、今回はラズベリーピュレを使って、ピンク色に。

そして、ひと口食べてみると――
幸せになるお味でした。
本当においしい、バタークリームのケーキ。
ヨーロッパの伝統菓子には、こういう「おいしいバタークリーム」を味わうケーキがあります。
昔の日本で、クリームの代用品として作られていたバタークリームとは、まったく別物。
私は、こういう本物のバタークリームが大好きです。
実際、生徒さんの中にもバタークリームがお好きな方が何人かいらして、ときどき「またバタークリームのお菓子を作りたい」とリクエストをいただきます。
コム パティシエール

ツーガーキルシュトルテは、来年1月に予定している「コム パティシエール」のクラスでレッスンする予定です。
…実はこのクラスには、私がずっと温めてきた思いがあります。
そのお話は、また今度。 試作の続きと合わせてご紹介したいと思います。
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